自信のなさは様々な面においてマイナスになる

あなたは態度が弱くて職場などで損をしていないでしょうか。他の人より叱責されやすい、注意されやすい、不当に扱われている気がするなどと感じている場合、態度が弱いためにそういう扱いを受けやすくなっている可能性があります。

態度の弱さは自信の無さから来ます。自信があること、つまり態度の強さはその人の印象を左右し、それが様々な面において有利に働きます。職場などの人間関係においても、例えば大きな声で喋り、大らかで威勢のある人は性格的に大胆であるというだけで様々な面で自分に有利な状況を作り出しています。これも自信のある態度から来る優位性です。

「自分には大きな自信を持てるだけの能力や実力がない」と思ったとしてもそんな心配は不要です。能力と自信は比例しているとは限らないからです。(むしろ関係ないことの方が多い印象を受けます)態度の強い人の自信というのは生まれつきの性質から来る部分が大きく、その自信には根拠がないことが多いのです。いわば天賦の才能のようなものです。

態度の強い人というのは例え実力がなくとも、その勢いと大胆さで世の中を渡りきってしまう人が多い。自信があるように見える人も実は実力は大したことはなく、自信があって堂々とやっているからうまく物事をこなしているということが多いのです。

自信がある態度は欠点を補うこともできます。肌の白い女性の美しさを表現することわざに「色の白いは七難隠す」というのがありますが、それと同様に「自信がある態度は七難隠す」といえます。そればかりか、自信があると臆することなく物事に取り組め、それが実力を上げることにも繋がります。逆に自信がないと積極的に物事に取り組めず、実力を上げることに支障をきたして、せっかく持っている能力も充分に発揮できません。例えば、Aさんには潜在的能力が80あり、Bさんは60だとします。しかし、Aさんは自信がなく実際に発揮できる能力は50程度だとすると、Aさんの方が能力が高いのにBさんの方が高い評価を得ることになります。

人間関係においても、態度の強さは有利・不利の差を歴然と生みます。上記で述べたAさんとBさんの能力の話しで言えば、数値で比較できないような結果であれば、同じような結果でも自信のあるAさんの方がより優れた成果という印象を持たれます。職場などにおいて、優秀だとか有能だという印象を持たれた方が人間関係上でも有利になります。

また、態度の弱い人は、「気が小さい人」「自分に自信がない人」と察知され、人間関係においては弱者の立場に回されやすくなります。例えば、仕事上で同じようなミスを犯しても、冒頭で言ったように態度の弱い人はそうではない人に比べて注意や叱責を受けやすくなります。

このように、態度が強いことは能力を抑制せず発揮でき、良い印象を持たれやすくなり、人間関係上も優位性を持つことができます。一方、態度が弱いとその逆の結果を生みやすくなります。

しかし、「だから自信を持って、堂々とした態度で臨みましょう」と言っても、そう簡単にはいかないことは私も充分に承知しています。生まれつき態度が強い人がいるように、やはり生まれつき大人しく、態度の弱い人がいるものです。生まれつきの性質というのはそのように設計されて生まれてきたかの如く、易々と変えらないものです。ですが、自信は見せかけでもその効果を得ることができます。今より少し勇気を持って徐々にでも自信があるように振る舞っていき、態度を意識的に変えていくことに慣れていけば、行動していくことで中身の変化が生じることも充分にあります。今日・明日で何とかなる話しではありませんが、そのように少しずつでも心がけていくことが大事です。

自信を徐々に育んでいっても、おそらく生まれつき態度の強い人のレベルには到底及ばないでしょう。ですが、自信家と同じレベルになることが目的ではありません。相対的に現在の自分より少しでも改善していくことが大事です。もし、あなたが自分に自信がないことで能力を充分に発揮できず、人間関係においても不当な扱いを受けやすくなっているとすれば、あまりに勿体無くバカらしいことです。

おそらくあなたは自分で思っている以上に自分を過小評価している可能性があります。あとは、物事に真剣に取り組み、実力を上げるように心がけ、見せ掛けではない「根拠のある自信」を育むことです。それが「健全な自信」を育み、自然な態度となって表れていくことでしょう。

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